2010年06月10日
「会社は毎日つぶれている」

この本、なんとも刺激的なタイトルですが、その当てが全く外れない、あるいは良い意味で裏切ってくれる内容でした。
著者は6000億円もの不良債権を抱えた大手商社「日商岩井」の社長として様々な事業を清算、その経験から来る経営論を本書にて語っています。
創業社長ではない、マイナスのスタートからのトップであるだけに、その究極のリスクヘッジ感覚は驚嘆を覚えるものがあります。小さなリスクの見落としが命取りとなるベンチャー企業にとっては大変参考になります。
ちなみにタイトルの「毎日つぶれている」という表現は、実際的な倒産を指すのではなく、「組織のほころびを1日放置すれば、倒産へのプロセスを1歩進めていることになる」ということです。まだまだ未熟ではありますが、リスクの先見性を磨かねばなりません。